☆みずがめ座のお話☆

嶋本→
栗色の髪、黒いつぶらな瞳、ばら色の頬と唇の、どんな美女より美しい少年・ガニメーデス
(栗色の髪とか、〔つぶらかどうかはさておいて〕黒い瞳とか、まんま嶋本ですよね!!)

真田→
全能の神・ゼウス
(だって、未来のゼウスでしょ?神兵)





 トロイの国に、それはそれはちっこくて可愛らしい、少年と見紛う程の三十路の男がおりました。名を、嶋本・ガニメーデス・進次といいます。彼には外見からは想像も付かないような鬼(のような一面)が隠れすんでいて、泣く子も黙る鬼教官として巷に名を馳せておりました。
 しかし、そんな嶋本・ガニメーデス・進次にも、恐れる人がいます。母上です。ある日嶋本・ガニメーデス・進次は、母上からからお使いを言い付かって、お金を握り締め店までの道のりをプンスカプンスカ歩いておりました。
「なんやねん、あんババア! 俺かて仕事で疲れてんねんぞ! たまに帰ったときくらい労われや!!」
 母上の悪口にすっかり気を取られていた嶋本・ガニメーデス・進次は、一羽の巨大な鷲が超高速で向かってくることに気づくことができず、あっさりとオリンポス山の頂上まで連れ去られてしまいました。
「いきなりなんやねん、クソ鷲! お使いできんと帰ったらあんババアに怒られるん俺やねんで! 元ん場所戻せ!! いや、いっそ、店まで連れてけ! そして家まで送れ!!」
 そう嶋本・ガニメーデス・進次がぎゃんぎゃんわめいていると、なんと鷲がそれはそれは整った顔をした背の高い男に変身したではありませんか! しかし、嶋本・ガニメーデス・進次は持ち前の観察力でもって、その人物が片二重であることにすぐに気付きました。
 一見完璧そうやけど、そうでもないねんな。
「私は、真田・ゼウス・甚。そう、全能の神だ」
「いや、『そう』とか言われても知らへんし」
「なんてことだろう。出会うのがもう少し早ければ、結婚できたのに」
「は?」
「だが大丈夫だ。従者の席が空いている。仕事中は俺の横にいて、グラスに水をついでくれるだけでいい」
「いや、話が見えませんけど」
「栗色の髪、真っ黒な瞳、勝気な眉、眉間の皺、身長……。どれをとってもお前は最高だ。心配は要らない。きっと皆受け入れてくれる。もし何かあっても、この真田・ゼウス・甚が守るから!! だから、黙って俺に付いて来い!!!!」
「……俺お使いの途中なんで帰りますね」
「お使いなら大丈夫だ。俺の部下がやっておいたから」
「は?? あ、でも、お袋が心配ですから、帰ります」
「そうか、進次は母親思いなんだな」
「しんじ? なんで俺ん名前知ってるん?」
「わかった。お母様が心配しないように、お前の星座を作っておくよ。もちろん、こっちで頑張ってる姿のな」
「星座て! 星て!! 死んだみたいで縁起の悪い! 俺は帰ります」
「だから、さぁ行こう! 天界へ!!」
 そうして嶋本・ガニメーデス・進次は天界へと連れ去られ、真田・ゼウス・甚のグラスに水をつぐという理解不能な仕事を与えられ、その姿が星座になり、母上もたいそう喜んだということです。

チャンチャン。

 

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